新宿で秋物アウター探しのついでに、bk1に寄る。結婚式の司会を無理矢理たのみこまれたので、やむなくマニュアル本探すも見つからず。おととい丸善でみとけばよかったなあ。ジョン・ウィルズ「1688年:バロックの世界史像」(原書房、2004年)を購入。冒頭。「地球は回り、朝の光が、どんよりとほのかに青く染まった太平洋の大海原から、日本とルソン島の海沿いの森や平野に移っていく。将軍家が政権を握る日本の都江戸の町はようやく訪れた秩序とわきたつような活気に包まれ、大名屋敷のずっしりとした木の門が開かれる。…ルソン島のマニラでは、湿地を流れるパシグ川の南側の鐘の音が高らかに鳴り響き、北側の中国人キリスト教徒の住む郊外では、質素な教会から鐘の音が聞こえてくる…」。うおおこういう本は興奮する。17世紀。バロック。世界史が徐々にスピードを上げて<近代>に入っていこうとする瞬間だ。この本にドイツはでてこないけど、ベンヤミンバロック論もこういう文脈に位置づけて読んでみたいな。「en-taxi」vol.5ちょっと立ち読み。アイザイア・バーリンについて知れたのはよかった。まるでエドマンド・ウィルソンみたいだ、とおもってたら、バルガス・リョサのエッセイに名前が出てきた。ゾゾゾゾゾとくる。ぼくは四方田犬彦の書評でウィルソン「フィンランド駅へ」を知り、ミシュレヴィーコを知った。坪内氏はバーリンからヴィーコとヘルダーを知ったのだな。上のバロックの本もそうだけど、こういう歴史の感覚はたまらない。高校のころ世界史に夢中になってたき気持ちがありありと蘇ってくる。福田和也「スーパーダイアローグ」も立ち読み。中原昌也がSF!SF!といっているので、なんだか勇気づけられる。