「花森安治と『暮らしの手帳』展」@世田谷美術館をみにいく。花森さん、アジテーションの才能すごい。左翼と間違われるのもわかる。生活原理主義というかなんというか。イラストとデザインはセンスとユーモアたっぷりで、そうそうだれかと似てるとおもったら村山知義だ。
 偶然文学館のとなりに来ていたCOW BOOKSをチラ見してから、池尻の世田谷ものづくり学校へ。Kino Igluなるシネクラブで佐藤雅彦氏の短篇映画集『kino』(1998)をみる。教養のあるヨーロッパ人が撮ったみたいなゆったりとしたテンポの映像。やさしい。おだやかだ。キアロスタミみたい。気持ちよい。”Erzähler”という言葉がぽっとうかぶ。ロマンス語系の、でもちょっとロシア語がまじったような言葉の響きがきれいで、ポルトガルかな?グルジアかな?と推測めぐらせていたら、イリンカという女の子がぽかぽかした坂道をおかあさんといっしょに下りながら数え歌をやりだして、unu, doi, trei, patru, cinci...そうそうこれはルーマニア語だった。