前川國男建築展@東京ステーションギャラリー

tweakk2006-03-05

 最終日にすべりこむ。聞けば東京ステーションギャラリーも明日から2011年まで休館だという。迷ったけどいっておいてよかった。
 こないだ書いた1996年秋のル・コルビュジェ展を見たときの新鮮なきもちを強く思いだした。コルビュジェや前川の、明るい開放的な空間の写真をみていると、へんな話だけど、鼻のつまりがすっと消えて、眉間のあたりに不思議に集中した感触がともる。同時に、5歳くらいの自分に戻ったような気持ちになる。大人たちにつれられてああいう空間をずいぶん歩いた記憶があって、それは再構成された記憶なんだろうけど、たしかにこの空間はぼくの身体に歴史化されているなと感じる。20世紀の最後の四半世紀を生きた身体に歴史化された20世紀の空間。
 展覧会の出口で関連書籍をぱらぱら見ていたら、前川のノートがあっておもしろかった。いわく、「ミースの建築は好きになれない」「ライトはたんなる田舎親爺だ」「フィリップ・ジョンソンの建築にはヘソがない」。
 写真は1947年の新宿の紀伊國屋書店。明るくて広々していて、まさに理想の本屋さん!画像はこちらの建築士さんのblogから拝借しました。