ムフー。「白鯨」読了記念カキコ。「だが、もう一度だけ、この高みからとっくりと海原をながめわたそう。――その時間はあるからな。古い古いながめ、しかも何となしに若々しい。そうだ、わしが子供のころナンタケットの砂丘からはじめて見たときと、これぽっちも変わっておらない。同じだ――同じだ!ノアにもわしにも同じだ。風下はちょっと夕立しておるな。実に優雅な風下のあたり。それはどこか――世の常でない熱帯樹林よりもさらに香わしい地に、みちびくにちがいない。風下!白鯨はそっちへゆく。では風上を見よう。きつくはあるが善い方向だ。だが、さらば、さらば、なつかしい檣頭よ!」