ひさしぶりに札幌へ。


飛行機のなかでE.T.ベル『数学をつくった人びと』(ハヤカワ書房、2003年)を読む。
ハミルトンは1827年、23歳のとき、『光線系の理論』第一部を発表している。
ハミルトン自身が書いたサマリーのなかに、「方解石(Iceland Spar)」の屈折の話がでていてドキリとした。

通常の鏡面における光の反射の法則は、ユークリッドにも知られていたと思われる。水、ガラス、その他日結晶体の表面における屈折の法則は、ずっとのちにスネリウスによって発見された。単軸結晶(たとえば方解石)によって生ずる異常屈折の法則はホイヘンスが発見し、マリュスが証明した。そして最後に、双軸結晶(たとえば黄玉やアラゴン石)の表面における異常二重屈折の法則は、われわれの時代になってフレネルによって発見された。しかしこれら異常屈折ないし結晶屈折の場合でさえ、二本の屈折光線が観察されたにすぎず、人間の知覚には感じられないだろうが、第三の光線が存在するというコーシーの理論を除いては、そのほかの光線が存在すると考えたことさえなかった。(…)【光学に関する論文の第三補遺】


札幌は予想以上に冷え冷えとしていて、風邪を悪化させる。
曼荼羅」のスープカレーおいしかった。