キリスト教再考
田川建三『キリスト教思想への招待』を読み途中。ウェーバー並みにおもしろいですよほんと。話が脱線しまくってしょっちゅう厨房化するのでわらっちゃうんだけど。なんでだか知らないけど僕はキリスト教は現世軽視の精神態度だとおもいこんでた。秘儀としてのキリスト教・典礼・洗礼・十字架とか終末待望とかいうことに結びつけたがってたけど(たぶんピンチョンのせい)、どうもそれは一面的すぎてて、「よく鍛錬されたまじめな生活倫理」(ユリアノス)をもたらしたってことが大きかったんだと再認識。ものすごく地に足がついてたってこと。自然の恵みへの感謝。平等思想。これらが創造信仰とむすびついてること。それから貧しいもの弱い者へ思いやり。そうだよなガタガタになってた古代後期文化の精神的支柱になるってことはこういうことだ。ブルクハルトはキリスト教は古代文化の遺産を救ったと言った。キリスト教についてのオリエンタリズム批判のクリシェもいったん解きほぐさないといかん。
- 作者: 田川建三
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2004/03/01
- メディア: 単行本
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